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「パソコン進化したなー」って画像ください
教室で盛大にゲロ吐いた書籍化のお知らせ
ヒトカゲの憂鬱スレまとめ
15 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:10:48.86 ID:34rgpo5J0(111)
タマムシで一泊して、次の日、再びマサラタウンに帰ってきた僕たち
サトシは家に帰るなり、家事をしていた母親の前に行くと、おもむろに切り出した
15 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:10:48.86 ID:34rgpo5J0(111)
タマムシで一泊して、次の日、再びマサラタウンに帰ってきた僕たち
サトシは家に帰るなり、家事をしていた母親の前に行くと、おもむろに切り出した
「僕たちは明日、ポケモンリーグに挑戦する」
「そう……」
母親の口調は何処となく重い
チャンピオンリーグはポケモンのレベルが高く、危険な場所だ
ふたご島の例もあるし、さすがに母親としては心配を隠せないか……
「で、リーグを制覇しても次はジョウト地方の旅をするのよね?
そうでしょ? お願いだからそうと言って!!」
少しは息子の心配とかしろよ……
17 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:11:23.73 ID:34rgpo5J0(111)
翌日、サトシはマサラタウンを出る前にオーキド博士の研究所に行き、
ポケモンリーグに挑戦する旨を伝えた
「なんじゃ、サトシもポケモンリーグに挑戦するのか?」
「うむ!! バッジはすべて揃ったからな!!」
「と言うことは、シゲルとも会えるかもしれんのう」
オーキド博士の言うことには、僕らがタマムシを訪れている間に、
シゲルが久しぶりに戻ってきたらしい
シゲルも無事にすべてのバッジを手に入れたらしく、
気が逸るのか、報告を済ませ、すぐにリーグに挑戦しに行ったそうだ
「もしかしたら、シゲルと会うことになるかもしれんな
まあ、シゲルもじゃが、お前も頑張るがいい!!」
「うむ!!」
もしかしたら、久しぶりにゼニガメに会えるかもしれないな!!
楽しみだ!!
19 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:11:48.31 ID:34rgpo5J0(111)
僕たちは空を飛んで、トキワシティにやってきた
今夜はこの街のポケモンセンターに宿泊し、明日チャンピオンロードに向かうそうだ
まだ日は沈んでいないが、チャンピオンロードに入るための準備をするらしい
あてがわれた部屋は偶然にも僕らが旅に出て初めて泊まった部屋だった!!
何となく懐かしい気分に陥ってしまう
考えてみたら、長いこと旅をしているような感じを受けるけど、
実際はホンの数ヶ月の出来事なんだよな……
本来、ポケモンを一人前のレベルまで上げるには数年、
下手をすれば数十年の長い年月が必要だ
しかし、僕らはホンの数ヶ月でこれほどのレベルまで達してしまった
何だかんだ言っても、サトシの才能はやはり桁違いと言うことか
これで顔と性格さえ良ければ……
20 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:12:24.75 ID:34rgpo5J0(111)
早朝、僕らはポケモンセンターを出た
サトシのリュックは何時にも増して大きな物だった
数日はチャンピオンロード内で修行に入るため、
野宿のアイテムが色々入っているからだ
と言っても、準備するときリュックの半分がDVDで埋められていたのは
さすがはサトシと言うべきか
僕は昨夜の内にこっそりDVDを抜いて自宅にひとっ走り置きに行くと、
リュックに代えの衣服や脱臭剤をしこたま詰めておいた
この有無次第では、僕らの一日のテンションは大きく違ってくる!!
23 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:13:29.59 ID:34rgpo5J0(111)
僕らはチャンピオンロードに向かい、22番道路を歩いていた
特になんの問題もなく旅は進んでいく
途中出てくるポケモンはレベルが一桁のポケモンばかり
僕にもあんな時期があったんだなあ、と少しばかり感慨深くなってしまう
正午近くなり、僕らは昼食を取るため、湖の畔で休息を取っていたら、
湖の中から何かが勢いよく飛び出してきた!!
そして、僕らの近くに軽い地響きを立てて着地する
「まあ、こんなもんか!!」
両手いっぱいに魚を抱えたそのポケモンは、僕らに気付いたかと思うと、
目を大仰に見開いてこちらを見据えてきた
「も、もしかして、ヒトカゲか!?」
湖から出てきたカメックスは、サトシから視線を僕に移すと、
そんな一言を漏らしてきた
僕を知ってるって……………ま、まさか!!!!
25 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:14:18.51 ID:34rgpo5J0(111)
「まさか、あのゼニガメなのか!!!」
僕も目をまん丸にして、カメックスに聞き返した
「おお!! やっぱり、ヒトカゲか!! 久しぶりだな!!」
僕のほうに駆け寄ってくるカメックス
僕は進化前のゼニガメしか知らないのに、
カメールを通り越してカメックスの姿に少し戸惑いを覚えた
リザードに進化した僕を見た時のゼニガメもこんな気持ちだったんだろうか?
「な、なんでこんなところにいるんだよ?」
「いや、これからポケモンリーグに挑戦するからさ
チャンピオンロードに行く途中なんだよ!!」
「おお、お前たちもリーグに挑戦するのか!!
俺たちもさ!!」
満面の笑みを浮かべて返すカメックス
もしかしたら会えるかなあ、なんて考えてたけど、
まさか、こんなに早く会えるなんて思ってもいなかった!!
27 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:14:51.38 ID:34rgpo5J0(111)
「それにしても無事に進化できたんだね!!」
ゼニガメの進化は僕にとっても嬉しいものだった
旅の間中、ゼニガメのことはいつも気にかかっていた
ハナダで再戦したとき、負けてあげたほうが良かったかもしれないと
ずっと思っていたけど、どうやら杞憂だったようだ
「ああ、前にも言っただろ
歩みは遅くても一歩一歩前進していくって!!」
歩みが遅いなんて言っているものの、
今のゼニガメは僕と比較しても遜色ないほどのレベルだ
その苦労の一端は、同じレベルからスタートした僕には手に取るように理解できた
「ところで、こんなところで何をしていたの?」
「ああ、実はな……」
説明をしようとした矢先、カメックスの背後から声が聞こえてきた
「ジョージ!! 魚は捕れたか?」
声の主はシゲルだった!!
30 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:15:21.37 ID:34rgpo5J0(111)
「げっ!! なんでサトシがこんなところにいるんだ?」
相変わらずの第一声だ
シルフ・カンパニーでは、単身でサトシを助けに来たのに、
どうして普段はこうなんだろう?
しかし、シゲルが来たことでカメックスが何をしていたか理解できた
昼食の魚を取っていたのか
「シゲル、まだチャンピオンロードに到着していなかったのか?」
「何言ってんだ!?
そんなに早く行けるわけないっての!!」
考えてみたら、僕らは空を飛んでパーッとトキワシティまで来たけど、
シゲルは歩いてきたんだろうな
僕らが追いついたのも納得だ!!
32 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:16:33.37 ID:34rgpo5J0(111)
「サトシ、お前もリーグに挑戦するのか?」
「うむ、そのために旅をして来たのだからな!!」
嘘つけ!!
メタモンを探すための旅だろうが!!
「ふーん……ってことは、バッジは全部そろったってわけか
結構やるもんだな」
「そういうお前もすべてのバッジを集められたようだな」
「ふっ、楽勝だぜ!!」
自信家なところは相変わらずか
……ん、待てよ
トキワジムは兎も角、グレンジムでどうやってバッジを入手したんだ?
ま、まさか、サトシ同様盗んできたんじゃ!!
34 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:17:33.70 ID:34rgpo5J0(111)
僕はこっそりとカメックスに尋ねた
「ああ、グレンジムか
確かにジムは開いていなかったが、
シゲルが島の再興のための寄付金を出すからジム戦をしてくれと言ったら、
ジムリーダーは快く闘ってくれたぜ!!
何しろシルフ・カンパニーから報奨金が出たおかげで、
金には不自由していなかったからな!!」
なっ!!!
そ、そんな、裏技チックなことでクリアできるとは!!!
金を注ぎ込んだことは両者同じなのに、
片や島の復興に一役買い、片や島からバッジを持ち逃げの犯罪者
お前たちはどうやってバッジを手に入れたんだと聞いてくるカメックスに、
僕は何も言えなかった……
37 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:18:43.69 ID:34rgpo5J0(111)
「丁度、対戦相手を探してたんだが……お前じゃな………」
「僕では不足とでも言うのかね?」
「そういう意味じゃねーよ
どうせお前もポケモンリーグに行くんだ
こんなところで対戦するまでもないだろ!!」
「まるで、リーグで僕らが戦うと言っているような口ぶりだな」
「まるでも何も、そう言っているんだがな
俺は四天王を倒して、ポケモンリーグのチャンピオンになる!!
そこでお前を待ってるぜ!!」
そういうや、シゲルは来た道を戻って行った
ポケモンリーグに辿りつけるのは、それこそ超一流のトレーナーだけなのに、
サトシがリーグにつくことはシゲルの中では決定済みか
シゲルもサトシの実力は疑っていないんだな
「そういうことだ
まあ、シゲルがポケモンマスターになれるかは分からないが、
もし戦うことになったら、もう一度本気で対戦しようぜ!!」
そう言って、カメックスもシゲルの後を追って、僕らの前を去っていく
僕も一言「ああ」と返し、その後ろ姿を見送った
39 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:19:40.74 ID:34rgpo5J0(111)
昼食を取り終え、再びチャンピオンロードを目指しにかかる
シゲルたちは先に行ったはずなのだが、再び会うことはなかった
サトシに負けじと、さっさと行ったのだろう
夕刻ごろ、ようやくポケモンリーグの正面ゲートに辿り着いた
なかなか立派な門構えだ
これからリーグに挑戦するのだと、否応なしに思い知らされる
ゲートを潜って中に入ると、大広間が見て取れる
奥に一つだけ出口があり、警備員が脇で構えていた
サトシが出口に向かって進もうとすると、警備員がサトシを呼び止めてきた
「ここはグレーバッジを持っているもの以外は通れないぞ!!」
サトシはグレーバッジを警備員に見せつける
「それは確かにグレーバッジ!! よろしい、通りなさい!!」
警備員は僕らを通してくれた
41 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:20:22.43 ID:34rgpo5J0(111)
23番道路に出ると、門をくぐる度に警備員に止められ、バッジの確認をさせられる
面倒臭いがこれも規定なので仕方がない
それにしても、わざわざバッジを確認する為に
バッジの数だけ警備員を配置する意味が分からない
もちろんバッジの確認は必要だけど、そんなの一人ないし二人で充分だろ
高々、バッジの数を数えて通せばいいだけの話なんだし
そもそも考えてみたら、ポケモンリーグに辿り着けるトレーナーは年間十数名しかいないのだ
しかも、アムロの話ではここ2年ばかりはトレーナーの氷河期とか言われていて、
全くトレーナーが来なかったとか……
ポケモンリーグの職員はみな高給取りだ
この警備員たち、日がな一日、門の前に立っているだけで給料もらえるなんて
人生舐め過ぎではないだろうか……
これは早急にリーグの改革が必要だな
42 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:20:43.08 ID:34rgpo5J0(111)
チャンピオンロードに入った僕たち
入るやさっそく野生のポケモンの洗礼を受けた
イワークやガラガラと言ったレベルの高いポケモンがわんさか出てきて、それこそ休む暇もない
レベル上げには格好の場所と言えよう!!
僕らの進む先には、ところどころにトレーナーがいて、
その人たちとも戦闘を繰り返していく
トキワジムで立ち往生していたトレーナーがこぞってリーグに挑戦しているらしいし、
ここまで来れるということは、かなりレベルの高いトレーナーだ
そのこともレベル上げが目的の僕らには好都合だった!!
是非とも、カメックスより高いレベルに成りたいものだ!!
45 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:21:51.53 ID:34rgpo5J0(111)
僕らがチャンピオンロードに入って一日が過ぎた
初日の夜にDVDがないことに気がついたサトシは、僕に地球投げを食らわせると、
マサラタウンまでわざわざDVDを取りに戻った!!
僕が夜中にこっそりしたことはすべて無駄になった
しかも、サトシは妙なところで悪知恵が働き、荷物を持たずに旅をする方法を思いついた
サイコが木の実をボールの中に持ち込むことにヒントを得て、
メンバーに荷物を持たせて、ボールの中に入るように命じたのだ!!
そのおかげでみんなは大量の食糧とバッテリーを持って、窮屈なボール生活を強いられた
いつもはボールの中を羨ましく思っていたけど、
この時ばかりはボールに居なくてよかったと心から思う
せめてもの救いは、旅の終盤になってサトシが思いついたことか……
まあ一番の勝ち組は、歩いて旅する必要なく、窮屈なボールの中にいる必要もなく、
毎日、電子空間で趣味に没頭できるアーガマなんだけどね……
48 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:22:49.55 ID:34rgpo5J0(111)
よく人間が洞窟なんかに閉じ込められると、数日立たずに発狂するなんて話を聞くけど、
サトシを見ていると、そんな話はホラなんではないかと思えてくる
洞窟に入って2週間
サトシは一度も洞窟から出ることなく、レベル上げに勤しみ、
深夜になれば、DVDを見て、いびきをかく生活を続けている
カーテンを締め、毎日暗い部屋の中でPCに括り付いていたNEET経験が、
この状況を物ともしない体にしてくれたのだろう……
人生、何が幸いするか分からないものだ!!
本来なら食料などの関係上、1週間程度で洞窟を出なければならなくなるのだが、
サトシ考案の裏ワザで大量の食糧やお茶がコアやブルーのボールの中に保存されているため、
全く洞窟を出る必要が無くなった
しかし食料はともかく、衣服を持ってこなかったのは致命傷だった!!
1週間に一度は出られるだろうという僕の甘い考えのせいで、
今ではサトシゾーンは禁断のマックス状態に突入している
どうやら、ここが僕らの死場所のようだ……
49 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:23:36.19 ID:34rgpo5J0(111)
洞窟生活3週間目
僕らは生き残っていた
と言うか、初めはサトシゾーンに殺されかけたが、最近は香ばしくすら思えてくる
時に生き物は、生命を守るために外界に順応した働きを見せることがあるそうだ
いよいよ持って、僕の鼻は死んだようだ!!
52 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:24:24.31 ID:34rgpo5J0(111)
洞窟生活4週間目
あれだけあった食料もさすがに無くなってきた
僕らのレベルも全員が10以上も上がり、そろそろこの薄暗い洞窟ともお別れだろう
この洞窟は天然の洞窟ではなく、人の手が加えられている
簡単に出られないように複雑に出来ている迷路
起伏の激しい段差
特定の場所に岩を置かないと、先に進めないトラップ
ホント、製作者の底意地の悪さを感じさせる!!
そのため、あれだけいたトレーナーの中には出口まで行ける者が少なく、
途中でドロップアウトする者が多数現れた!!
中には、何としても出口まで行くんだと、ガッツを見せる者もいるのだが……
55 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:24:57.27 ID:34rgpo5J0(111)
「ふむ、トレーナーか!! 僕と勝負したまえ!!」
「ギャアァ――――――――――――――ッ!!!!!
マスクメタン!!!!!」
サトシを見るや、全速力で目の前から逃げていくトレーナー
一か月も洞窟内でポケモンやトレーナーを狩り続け、
またひと月近くもシャワーを浴びず、香ばしい香りを放ち続けるサトシは、
いつしか「マスクメタン」と言うあだ名を付けられ、
最近ではトレーナーから忌避の対象として見られている
出口を出るまで諦めなかったトレーナーも、
サトシを見ただけで震えあがって逃げ出す始末
「ふむ……また、トレーナーが一人逃げ出したか……
まあ仕方がないな
ここに来て、僕らは少々強くなりすぎた……」
連中が逃げているのは、決して僕らが強いからではない!!
お前が怖いからだ!!!!
57 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:25:30.07 ID:34rgpo5J0(111)
僕らは、実に一か月ぶりに洞窟を出た
さんさんと降り注ぐ太陽の日差しが僕の目に降り注ぎ、思わず目を瞑ってしまう
それほど長い間、洞窟の中で生活していたんだな!!
何だかんだいって、サトシに負けず、僕らも十分にすごい!!
それにしても、チャンピオンロードの中にいるうちは感じなかったが、
こうして外に出てくると、いかにサトシが異様かが理解できる
具体的にいえば、原始人が進化せずに、突然ヤマブキやタマムシに来たような感じだ
我ながら実に的を射ていると思う
これでは、トレーナーがサトシを見て逃げ出すのも無理はない
このままセキエイに行って、果たして入れてもらえるだろうか?
だんだん不安になってきた……
59 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:25:57.42 ID:34rgpo5J0(111)
僕の不安は杞憂に終わった
さすがにサトシほど香ばしい香りを発散させる人は少ないが、
洞窟を抜けた後は、みんなボロボロになっているそうだ
チャンピオンロードの苛酷さを思い知らされる
そういえば、洞窟内で一度もシゲルを見なかったけど、無事に着いたのだろうか?
サトシはシャワーを浴び、セキエイの文字の入ったTシャツを買って着替えをする
ようやく、アウストラロピテクスからクロマニヨン人くらいには戻ることができた
今日はここに、一泊して明日、四天王に勝負を挑むそうだ
僕たちは遂にここまで来た!!!!
61 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:27:57.91 ID:34rgpo5J0(111)
久しぶりのベッドはとても心地よい眠りを与えてくれた
これ一つとっても、僕のテンションはマックスだ
最高の形で、リーグに挑むことができる!!
僕らが階段を下りて、闘技場に行く途中、僕らの前にあの男がやってきた
「よう!! チャンピオン!!!」
あのストーカーだ!!
トキワで反省したはずなのに、いったい何をしに来たのだろうか?
63 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:28:17.07 ID:34rgpo5J0(111)
「またお前か……
もう二度と僕の前には現れないんじゃなかったのか?」
「か、勘違いしないでくれ
俺はもう、あんな情けない考えは持ってないからよ!!」
「ではなぜここに居る?」
「いや……
あんたがチャンピオンになるところをこの目で見届けたくてさ
何だかんだいっても、あんたの旅に最初から付いてきたからさ
最後まで見届けたくなったんだ」
「……………」
「ほ、本当だぜ!!
別にあんたがチャンピオンになったからって、俺がどうこうすることはない
ただ……あんたの一ファンとして、ここに居させてくれ!!」
真摯な表情で懇願するストーカー
確証はないが、僕は信じてもいいのではないかと思った
「ふん、勝手にするがいい」
サトシはそう残して、闘技場のほうに向かっていった
ストーカーに目を向けると、彼はサトシに向かって小さくお辞儀をしていた……
65 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:29:15.90 ID:34rgpo5J0(111)
闘技場の入り口で説明を受ける僕たち
「この先では四天王と一人ずつ戦うことになります
勝てば次の部屋に進む扉が開き、一度でも負ければまた最初からとなります
それでは頑張ってください!!」
係員に見送られ、闘技場の中に入っていく
サトシはRX-78とやらと戦う場合の前哨戦くらいにしか思ってないかもしれないが、
僕にとっては人生を左右する一番だ
人間に例えれば、今までは必死で受験勉強をしていたようなもの
ジム戦は模擬試験
そして今から挑むのは本番!!
決して失敗するわけにはいかない!!!
66 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:29:43.95 ID:34rgpo5J0(111)
ドアの先からひんやりとした空気が流れて来たと思ったら、
部屋に入った瞬間、僕はあまりの寒さに体を抱き込んだ
床はスケートリンクのように氷が張られており、
周りに目を向ければ、これまた氷で出来たオブジェ
誰に言われるまでもなく、部屋の主が氷系を使うことが予想できる
闘技場の中央には眼鏡をかけた、赤毛の女性が立っていた
どうやらこの女性が部屋の主にして、四天王の一人らしい
サトシは相手に近づくと、声をかけることなく睨みつけた
女性とはいえ、これから戦う相手だ
舐められないように、威嚇しているのだろう
「うーむ……僕は女教師タイプは今まで興味がなかったのだが……
よくよく見れば、なかなかいいものだな!!
しかも眼鏡が似合うというのも、ポイントが高い!!」
ニヤニヤと口元を歪めるサトシ
あんた、ただ見惚れてただけか!!!
67 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:30:06.72 ID:34rgpo5J0(111)
サトシの言葉を聞いて多少引き気味な彼女だが、
気を取り直して、サトシに挨拶をしてくる
「ポ、ポケモンリーグにようこそ!!
私が四天王のカンナ
氷ポケモンを使わせたら、右に出る者はいないわ!!」
やはり、予想通り氷系のトレーナーか
となれば、僕の出番だな!!
第一戦から忙しくなりそうだ!!
68 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:30:23.02 ID:34rgpo5J0(111)
さっそく戦闘は始まった
氷系だから僕の出番かと思っていたら、カンナが出してくるポケモンは、
氷系と他の系統のハイブリッドばかり
そのため、四天王戦1番手はリンになった
最初に出てきたのはジュゴン
さすがは四天王と言われるだけあって、
今まで闘ってきたどのトレーナーよりも高いレベルを誇っていたが、
レベルの上がったリンの敵ではなかった
リンのかげぶんしんはジュゴンのれいとうビームを掠らせもしない
コアと比べても、氷系として劣っていることがよく分かる
かみなり一撃でジュゴンは戦闘不能になった
その後、パルシェン、ラプラス、ヤドランと後続をあっさりと倒してしていくリン!!
その強さは、間違いなく本物だった!!
最後にカンナはルージュラを出してきた
リンのレベルなら問題ないだろうが、サトシはリンを下げて僕に行けと命じてくる
どうやら少しの油断も見せない心構えらしい
相性とレベルの差もあって、僕のかえんほうしゃの一撃であっさりと戦闘は終わった
チャンピオンロードでサトシゾーンに耐えてきたひと月は無駄では無かったようだ!!
70 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:31:53.97 ID:34rgpo5J0(111)
「負けたわ……少しはできるみたいね、次の部屋に進むといいわ」
そういうや、カンナの後ろにある扉が開かれる
「この後も油断はしないことね
ポケモンリーグの真価はまだまだこんなものじゃないわよ!!
いいこと、絶対に勝ちなさいよ!! 何が何でも勝つのよ!!!」
檄まで飛ばして、サトシを送り出すカンナ
イメージ通り、冷静な性格をしているのかもしれないが、
悔しさを全く見せないというのは如何なものだろう
四天王の一番手だし、負けることに慣れているのだろうか?
サトシの後ろを歩いていた僕は、そんなカンナが気になり後ろを振り返ると、
カンナが一瞬、ホッと一息つく様子が見て取れた
この様子を見て、謎が解けた
カンナはサトシとさっさと離れたかったのだ!!
出会い頭に女教師がどうのとか言われ、
試合中もリンをそっちのけでカンナに目を向けるサトシが、さぞかしキモかったに違いない
この後の試合で負ければ、また一から闘わなくてわならないため、
絶対勝ちなさいなんて言ったのだろう
四天王を(別の意味で)震え上がらせるとは……さすがはサトシだ!!!
71 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:33:02.61 ID:34rgpo5J0(111)
続いてやってきた闘技場
氷で覆われていたカンナの闘技場と違い、岩と砂でできた空間だった
室温も高く、トレーナーの体力を大いに奪っていく造りだ
先ほどと同じように、中央に一人の人間が見て取れる
筋骨隆々な精悍な男だ
男はあぐらをかいて、目を瞑っている
おそらく精神統一をしているのだろう
この室温のせいか、体中から大量の汗が噴き出している
サトシが男に近づいていく
しかし男はサトシが近づいても立つ素振りを見せない
もしかしたら寝ているのでは? と疑ったが、男は座ったまま、サトシに言葉を放ってきた
「……よく来たな!! 我が永遠のライバルよ!!!」
「うむ!! 久しぶりだな、アムロくん!!!」
なにぃ――――――――――――――――――――ッ!!!!!
この男がアムロだとおぉぉぉおぉ―――――――――――ッ!!!!!!
75 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:39:13.18 ID:34rgpo5J0(111)
衝撃発言を聞いた僕はしばらくの間、固まって動けなかった!!
てか、アムロってやっぱりあのアムロだよな!?
そう言えば、チャットでしばらくしたら会いに行くみたいなことを言っていたけど、
まさか四天王の一人だったとは!!
てっきり、ポケモンリーグの職員か何かだと思ってた!!
アムロは目を開き立ち上がると、サトシの元に近づき、サトシの手を取る
堅く握手を交わす二人
両人とも久しぶりに親友と会った時のような晴れやかな表情をしている
はたから見れば、結構感動できる光景なのだが……
サトシとアムロの汗がミックスしていて、とてつもなく臭い!!!
76 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:40:13.76 ID:34rgpo5J0(111)
「お前らしくもない
ここまで来るのに結構時間が掛ったじゃないか!!」
「済まないな
こいつらを鍛え上げるのに、時間が掛ったのだ」
「なるほど……これは凄いな!!」
僕やリンを見て、アムロは軽い驚愕の声を漏らす
四天王から見ても、僕らのレベルは相当なもののようだ
「さてと……俺たちの間に前置きは必要ないな
それではバトルを始めるか!!
お前に負けたあの日以来、俺はお前を倒すことを目標に鍛錬を積み重ねてきた
悪いが負ける気はない!!」
「それでいい
アムロ君に勝てないようでは、RX-78と戦うなんて、それこそ夢のまた夢の話だからな!!」
「ふっ、言ってくれるじゃないか!!」
ボールを構えだす両者
僕らはこの男と戦ったことなんてないけど……
サトシって僕と旅する前もトレーナーだったってこと?
78 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:43:21.38 ID:34rgpo5J0(111)
向こうのボールから出てきたポケモンはイワーク
こちらはブルーを出してくるかと思ったら、サトシはアーガマを戦闘に出してきた
考えてみたら、ブルーは水系の他に氷系も持っていたな
岩系の攻撃を受けたら、下手すれば一撃で戦闘不能になる恐れもある
「おお、アーガマ!! 久しぶりだな!!」
アムロがアーガマに話しかける
そういえば、アーガマは携帯が壊れている最中、アムロのところに身を寄せていたんだっけ
すっかり忘れていた
てか、アーガマ!!
アムロが四天王の一人だったって言えよ!!!
80 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:44:54.32 ID:34rgpo5J0(111)
戦闘はイワーク有利に進んでいった
アーガマはスピードは速くない
向こうもさほど速くは無いものの、アーガマよりは幾分上だ
しかも防御力が半端でないため、アーガマの攻撃を受けつつ攻撃を繰り出してくる
アーガマは体力もあまりなく、攻撃される度にじこさいせいをしていて、
何時しか攻撃が止まるようになった
僕は交代するべきでは? と、サトシに進言したが、
サトシはアーガマに耐えろと言って、代えようとはしなかった!!
このままでは、ジリ貧になるのは目に見えているのに、
代えないのはアムロに対する意地だろうか?
僕がそんなことを考えていたら、突然サトシが大声でアーガマに命令を下してきた
「よし、アーガマ!! ソーラービームだ!!」
サトシの号令とともに、アーガマからソーラービームが放たれる
直撃を受けたイワークは一撃で地に伏した
サトシはこれを狙っていたのか!!!
82 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:54:25.33 ID:34rgpo5J0(111)
「……ソーラービームか
そういえばアーガマには適当な技を覚えさせると言っていたな」
「アムロ君が何を出してくるかは、それなりに予想が付いていたからな
アーガマには一撃で決められるように、
予めエネルギーを貯めておけと言っておいたのだよ!!」
なんと!! すでにサトシとアーガマの間で作戦は立てられていたのか!!
サトシの余裕はこのせいだったのか
続いて出してきたポケモンはエビワラー
ノーマルのアーガマでは相性的に不利な相手だ
しかしサトシは何を考えたのか、アーガマに連戦を命じてきた
「こちらばかり有利な相性のポケモンを出すのは卑怯だからな
アムロ君とは正々堂々と戦いたいのだよ!!」
旅をしていて、初めてスポーツマンシップに則ったような事を言うサトシ
おまえ、アムロだけ贔屓し過ぎだろ!!
他のトレーナーには、尽く相性のいいメンバーを当ててきたくせに!!!
89 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:06:25.10 ID:34rgpo5J0(111)
相性的には悪いが、アーガマは実に善戦していた
サトシは弱点である格闘系のパンチ以外は、当たってもいいような采配を繰り返す
他のパンチをいくら貰おうと、戦闘不能にならない限りじこさいせいで全快し、
またアーガマも格闘系が弱いサイコキネシスを持っている
この技はカウンターで返されることもないため、思う存分使うことができる
向こうは接近戦しかできなく、こちらは遠距離からの攻撃が可能
たまに距離を詰められてパンチを貰うも、すぐに距離を放し、サイコキネシスを繰り返す
レベルの差もあって、アーガマは不利なタイプのエビワラーを倒すことができた!!!
その後に出てきたサワムラー、カイリキーもエビワラーと同じく接近戦しかできなく、
サトシの采配もあってアーガマは、見事4人抜きを達成した!!
なんか出来過ぎだな……
91 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:07:16.54 ID:34rgpo5J0(111)
「ふう………またお前に遣られたな」
「いや、さすがはアムロ君だ
私も戦闘中、全く油断できなかった
状況一つ変われば、いつこちらが倒されてもおかしくはなかった」
「ふっ、世辞はいい
結果的に見れば、俺は4タテをされた訳だからな
まだまだ修行が足りないぜ!!」
そういうや、アムロはその場に座り込み、大きく溜息を吐いた
しかし、その顔は悔しいというより、納得がいったというような表情だ
アムロもサトシには敵わないと最初から分かっていたのだろうか?
なんか昔、戦ったことがあるみたいだし……
そんな僕らの態度に気がついたアムロは、僕らに説明をしてくれた
「お前たちが疑問に思っている通り、俺たちは昔戦ったことがある」
やっぱり!!
しかし、サトシは僕が最初のポケモンのはずだ
いったいどういう訳だ?
93 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:08:15.26 ID:34rgpo5J0(111)
「俺は3年前、まだ四天王の地位にはなく、カントー中を旅して回っていた
すでにトレーナーとしてほぼ完成していた俺の前に敵は無かった
俺はジム戦をするべく、ヤマブキを目指しタマムシを歩いていた時、
この男と出会ったのだ!!」
タマムシ? マサラタウンじゃなくて?
「うむ、ちょうど用事があってな!!
オーキド博士がタマムシに行くというので、付いていったのだ」
サトシが僕の疑問に答える
僕はその用事の内容を聞いてみた
「タマムシにカントー初のアニメ○トの支店が出来たのだ
当時、僕はPCを持っていなかったからな
これは行くしかないではないか!!」
アホか、この男!!!
そう言えば、僕らと来る以前に、
サトシはタマムシに来ていたと言うようなことをブログに書いていたけど、
それはこのことか!!
道理でエリカが知らないはずだ!!
94 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:08:59.98 ID:34rgpo5J0(111)
アムロは話を続けた
どうやら、ここからが話の本筋らしい
「俺たちは偶然出会い、ホンの些細なことから口論に発展し、
遂にはポケモンバトルで決着をつけることになってしまった」
ポケモンバトルって言っても、サトシは当時ポケモンを持っていないはずだけど……
オーキド博士も同行していたっていうし、博士のポケモンを借りたのだろうか?
あっ、博士のポケモンは僕たち3匹だけのはずだ!!
じゃあ一体どこからポケモンを……
「当時、俺のパーティーにイワークは居なく、
エビワラー、サワムラー、ゴーリキーの3匹が俺のパートナーだった
俺はまずエビワラーを戦闘に出した
そして、こいつもポケモンを出してくるのを待っていたら、この男は言ってきたのだ……
『僕が直に相手をしてやろう!!』と……」
ちょwwwwwそれって、ポケモンバトルじゃないじゃん!!!!
95 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:09:47.06 ID:34rgpo5J0(111)
「俺は舐められたものだと憤慨し、大人げなくもエビワラーをけし掛けた
しかし、こいつは……
『甘いわ!!!! 雑魚がぁ――――――――――――っ!!!!!!』
顎にクリーンヒットを叩き込み、俺のエビワラーを一撃で倒してしまったのだ!!」
エェ━━━━━━━━━━( ゚Å゚;)━━━━━━━━━━!!?
んな、馬鹿なあぁ!!!!!
97 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:10:12.63 ID:34rgpo5J0(111)
「圧倒された俺はサワムラーとゴーリキーを出すも、こいつには敵わなかった
その時、俺は初めて自分が井の中の蛙であることを思い知った」
井の中の蛙って……それおかしいだろ、相手はサトシだぞ!!!
ポケモンバトルじゃないじゃん!!!
98 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:10:45.15 ID:34rgpo5J0(111)
「負けた俺は次は自分がやられる番だと恐怖した
しかし、こいつは俺に掛っては来なかった
『お前は見どころがある
鍛えればさらに強くなる!!』
自分の未熟さを知った俺に、こいつは言ってきたのだ
『よき精神はよき肉体に宿る
己を鍛え上げれば、ポケモンも強くなる
精進しろ』
と……
俺はこの言葉にこいつの中の男を見た
今でも、この言葉が俺のトレーナーとしての原点だ」
よき肉体って……メタボンが言うセリフか!!
感動のポイントが分らん!!!
100 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:11:23.00 ID:34rgpo5J0(111)
なるほど……話は大体は分かった
そしてサトシと付き合いを深めていくうちに、
サトシウイルスによって、今のアムロが形成された訳か……
第一の被害者は、会長でもアーガマでもなく、この男だったのか!!
ホント、サトシウイルスの効果はガン細胞並みに強力だ!!
しかし、妙だな……
それならメタモンを探しに行くのは、アムロがすればいいだけの話ではないか
ヤマブキジムに挑むくらいだ
レベル的にも何の問題もないだろうし……
僕はその疑問を素直にぶつけると、サトシは説明を返してくれた
102 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:12:04.52 ID:34rgpo5J0(111)
「そもそもメタモンプロジェクト、通称メタプロの発案は1年前のことなのだ
その時には、アムロ君はすでに四天王の一角としてリーグを離れるわけにはいかず、
例え時間が取れたとしても、立場上、メタモンのゲットになど行けるはずもない!!」
なるほど!!
確かに地面や岩、格闘を主体とした戦闘をするアムロが、
ふにゃふにゃのメタモンをわざわざゲットに行くなんて体面が悪すぎる
「ハナダの洞窟になら、俺もRX-78を倒しに行くという名目で行くことはできるが、
相手は最強のポケモンにして、俺が苦手とするエスパー系
万一にも出会ってしまったら、俺ではどう足掻いても勝つ見込みは薄い!!」
こいつらもいろいろと考えている訳か
していることはアホだけど……
103 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:12:52.02 ID:34rgpo5J0(111)
「それではアムロ君、私はそろそろ次のステージに行こうと思う」
「……そうか
お前に勝てなかったのは残念だが、夢を叶える為に俺の力が役立てたなら幸いだ
お前を倒すのはメタモンをゲットしてからだな!!」
「うむ!!
それまで、再び精進を積みたまえ!!」
サトシはそう言って、次のドアに進んでいった
あのー……水を差すようで悪いんだけど、
メタモンゲットしたら、僕はサトシ軍団から脱退するつもりなんだけど……
107 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:15:41.26 ID:34rgpo5J0(111)
続いてやってきたバトルフィールドは、一面紫色で統一された部屋だった
石碑のような石で柱が立てられており、シオンのポケモンタワーを彷彿とさせる
お決まりの如く、中央には四天王の一人と思しき人が立っていた
杖をついた背の低い老婆だ
あんな老人が本当に四天王なのだろうか?
「ほほほ、よくここまで来たね
あたしは四天王の一人、キクコだよ」
「あんたが次の相手か……」
「聞いた話じゃ、あんた、オーキドのジジイに可愛がられてんだって?
あのジジイ、昔は強くていい男だった、今じゃ見る影もないがね」
「うむ、それには同意せざるを得ない!!」
同意するなよ!!!
109 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:16:23.13 ID:34rgpo5J0(111)
「お前や孫にポケモン図鑑を託したんだって?」
「ポケモン図鑑? 何のことだ?」
「なんだい? あんたもあの孫同様、ポケモン図鑑を埋めてるんじゃないのかい?」
「なにを言っているのか分らんな」
「ほう……
じゃあ、あのジジイ、自分の孫にだけ図鑑を託したってわけか
みみっちいジジイだね」
「何の事かは知らんが、みみっちいということには同意せざるを得ない!!」
だから同意するなって!!
でも図鑑ってのは、本当に何の事だ?
110 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:17:04.09 ID:34rgpo5J0(111)
「ポケモンは戦わせてなんぼさ
それをあのジジイ、これからは科学の時代とか抜かして、すっかり腑抜けに成りやがった
全く、ポケモンのなんたるかも忘れるとね!!」
「うむ
それについても同意せざるを得ない!!」
あんた、博士に何か恨みでもあるのか?
113 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:18:38.87 ID:34rgpo5J0(111)
「キクコ……か
どこかで聞いたことがあると思ったら、今思い出した」
「ほう!! あたしのことを知っているのかい?」
老人とはいえ、さすがは四天王の一角
あのサトシにすら、名を知られているとは!!
これは油断できないぞ!!
「ガキの頃に博士の家に遊びに行ったとき、
段ボールの中から出てきた大量のラヴレターに書いてあった名前が確かキク(ry……」
「ああぁぁぁあああぁぁ―――――――――――――――――――っ!!!!!
それ以上、言うんじゃないよ!!!!!!」
「ふっ、やはりあの手紙の主か」
ええっ!! 知ってるってそういう事かよ!!
114 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:19:31.14 ID:34rgpo5J0(111)
「内容は今でもしっかり覚えているぞ
なかなか純な内容の手紙じゃないか!!」
「う、うるさい!!
昔は今と違って、貞操を守ることが美しいとされていた時代なんだよ!!!」
「それにしても、ずいぶんと博士にご執心のようではないか
口ではキツイことを言っても、実は今でも博士に気があるのではないのか?」
「ば、馬鹿話も大概にしな!!
あ、あたしがいつ、あのジジイに気のある素振りを見せたんだい?
さっきから言ってるだろ、すっかり腑抜けたクソジジイだって!!
まあ、確かに若いころのあいつは顔も良かったし、
トレーナーとしてもいかんなく才能を発揮するような奴だった
頭もよければ、人望も金もある
あいつとバトルするときは興奮もしたし、
なかなか恰好のいいやつだなんて思わないでもなかったが、
今はあんなボンクラになっちまって……
ま、まあ、今でもそれなりって言えばそれなりの奴には違いないが、
それは同年代の奴らがあいつよりさらに出来が悪いからであって、
相対的な観点から見なければ、やっぱりあのジジイはもう終わっているって言うか……
まあ、しかしだな、確かにいいところもあることはあることはあって、
ゲンガーもあいつが居なかったら、進化させられなかったし、だからといって…………」
………これは噂の新ジャンル「ツンデレ老婆」か?
115 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:20:20.95 ID:34rgpo5J0(111)
まさか、初めて出会った女性ツンデレがこれとは……
僕のテンションは大いに急降下だ
「そんなことより、そろそろバトルを開始したいのだが……」
延々と墓穴を掘りまくるキクコに、サトシはストップをかけた
ようやく自分のしていたことに気がついたのか、
キクコは顔を真っ赤にして、自分の醜態を恥じていた
ごめん!!
老人を馬鹿にするわけではないけど、こういう態度はやっぱり若い人にしてほしい
「ま、まあ、あのジジイのことなんてどうでもいい
とにかくバトルを始めるよ!!」
都合の悪いことは早く忘れたいと言わんばかりに、
キクコがボールを放り投げてくる
第3ラウンドの始まりだ!!
117 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:21:04.51 ID:34rgpo5J0(111)
キクコが最初に出してきた相手はゴースト
本来なら、ゴーストの弱点技であるシャドーボールを持っているアーガマがいいのだが、
前の戦いの疲れも残っているため、サトシはアーガマを出すことはなかった
代わりとして、僕が戦闘に出ることになった
相性のいい技は持っていないが、大きなレベル差があるため、
苦戦することもないだろうという判断だ
しかし、僕はゴーストとの戦闘経験がなく、
初めはゴーストの消えながら接近してくる移動方法に、大いに戸惑った
スピードこそ無いものの、かえんほうしゃを放ったと思ったら消えており、
次の瞬間、バックを取られ、間合いを詰められている
初めはイニシアチブを取られてばかりだった
しかし、その状況を打破する方法をサトシが教えてくれた!!
僕はサトシの命令どおりに、フィールドの壁際まで飛んでいく
そして、壁に背を向けると、前面に向ってだいもんじを放った!!
僕のだいもんじは何もない空中を焼いただけかとおもったら、
ゴーストがその姿を現し、地面に落ちていく
なるほど!! 壁に背中を預ければ、ゴーストは前から来るしかない
サトシのセンスには舌を巻くな
戦闘センスだけだけど……
119 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:21:41.48 ID:34rgpo5J0(111)
その後、ゴルバット、アーボックをキクコは出してきた
ゴーストと違い、この二匹とは戦ったことがある
その時は、こんな高レベルでは無かったが、僕のほうがレベルが高い状況は一緒だ
多少、手こずりはしたものの、なんとか二匹を倒すことができた
最後にキクコが出してきたのはゲンガー
僕はこのまま行くつもりだったのだが、サトシは交代を命じてきた
次のことを考えての決断らしい
サトシはブルーに行くのを命じる
ブルーは最初からサトシの言うとおりに壁際に陣取ると、
ゲンガーを迎え撃つ
ゲンガーは何とか催眠術をかけようと躍起になっているが、
ブルーは特防が高く、なかなか決まらない
のしかかりは効かないため、みずのはどうを中心に戦闘を組立て、
チャンスと見るや、ハイドロポンプで一気に戦闘を推し進めた
レベル差が無い為、一撃では決まらないが、数回の技を当てることで
ゲンガーを打ち破った
キクコ戦も僕らの勝利だ!!
123 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:22:32.16 ID:34rgpo5J0(111)
「……なるほど、大したもんだよ
あのジジイが目を掛けてやるだけのことはあるね」
「ふっ、僕には負けられない理由がある
叶えたい夢がある
こんなところで立ち止まっている暇はない!!」
「……そんなところも、あいつにそっくりだよ
もうあたしに言うことはない、次の部屋に進みな!!」
キクコの言葉と共に、次のステージに進む扉が開かれた
それにしても、博士に似てるって……
キクコはきっと、サトシの目的を青春臭い何かと勘違いしているんだろうな
知らないことが幸せなこともあるもんだ
125 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:23:05.22 ID:34rgpo5J0(111)
いよいよ次が最後だ
先ほどまでは扉を出てすぐの場所に次のフィールドがあったのだが、
今度はそれが見当たらない
どこぞに繋がる通路があるだけだった
僕らは一本道の通路をひたすら歩いて行った
これが最後だと思うと、否応なしにテンションも高ぶってくる
心なしか、僕の体がさっきから震えて止まらない
これは武者震いなのか、それとも緊張の表れか
なんにしても、次が終わればこの震えも止まることだろう!!
僕らはようやく次のフィールドの入り口に辿り着いた
僕らが扉の前に来ると、大仰な扉は大きな音を立てて開きだす
実に心憎い演出だ!!
さあ、僕らの締めくくりだ!!
続く
「そう……」
母親の口調は何処となく重い
チャンピオンリーグはポケモンのレベルが高く、危険な場所だ
ふたご島の例もあるし、さすがに母親としては心配を隠せないか……
「で、リーグを制覇しても次はジョウト地方の旅をするのよね?
そうでしょ? お願いだからそうと言って!!」
少しは息子の心配とかしろよ……
17 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:11:23.73 ID:34rgpo5J0(111)
翌日、サトシはマサラタウンを出る前にオーキド博士の研究所に行き、
ポケモンリーグに挑戦する旨を伝えた
「なんじゃ、サトシもポケモンリーグに挑戦するのか?」
「うむ!! バッジはすべて揃ったからな!!」
「と言うことは、シゲルとも会えるかもしれんのう」
オーキド博士の言うことには、僕らがタマムシを訪れている間に、
シゲルが久しぶりに戻ってきたらしい
シゲルも無事にすべてのバッジを手に入れたらしく、
気が逸るのか、報告を済ませ、すぐにリーグに挑戦しに行ったそうだ
「もしかしたら、シゲルと会うことになるかもしれんな
まあ、シゲルもじゃが、お前も頑張るがいい!!」
「うむ!!」
もしかしたら、久しぶりにゼニガメに会えるかもしれないな!!
楽しみだ!!
19 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:11:48.31 ID:34rgpo5J0(111)
僕たちは空を飛んで、トキワシティにやってきた
今夜はこの街のポケモンセンターに宿泊し、明日チャンピオンロードに向かうそうだ
まだ日は沈んでいないが、チャンピオンロードに入るための準備をするらしい
あてがわれた部屋は偶然にも僕らが旅に出て初めて泊まった部屋だった!!
何となく懐かしい気分に陥ってしまう
考えてみたら、長いこと旅をしているような感じを受けるけど、
実際はホンの数ヶ月の出来事なんだよな……
本来、ポケモンを一人前のレベルまで上げるには数年、
下手をすれば数十年の長い年月が必要だ
しかし、僕らはホンの数ヶ月でこれほどのレベルまで達してしまった
何だかんだ言っても、サトシの才能はやはり桁違いと言うことか
これで顔と性格さえ良ければ……
20 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:12:24.75 ID:34rgpo5J0(111)
早朝、僕らはポケモンセンターを出た
サトシのリュックは何時にも増して大きな物だった
数日はチャンピオンロード内で修行に入るため、
野宿のアイテムが色々入っているからだ
と言っても、準備するときリュックの半分がDVDで埋められていたのは
さすがはサトシと言うべきか
僕は昨夜の内にこっそりDVDを抜いて自宅にひとっ走り置きに行くと、
リュックに代えの衣服や脱臭剤をしこたま詰めておいた
この有無次第では、僕らの一日のテンションは大きく違ってくる!!
23 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:13:29.59 ID:34rgpo5J0(111)
僕らはチャンピオンロードに向かい、22番道路を歩いていた
特になんの問題もなく旅は進んでいく
途中出てくるポケモンはレベルが一桁のポケモンばかり
僕にもあんな時期があったんだなあ、と少しばかり感慨深くなってしまう
正午近くなり、僕らは昼食を取るため、湖の畔で休息を取っていたら、
湖の中から何かが勢いよく飛び出してきた!!
そして、僕らの近くに軽い地響きを立てて着地する
「まあ、こんなもんか!!」
両手いっぱいに魚を抱えたそのポケモンは、僕らに気付いたかと思うと、
目を大仰に見開いてこちらを見据えてきた
「も、もしかして、ヒトカゲか!?」
湖から出てきたカメックスは、サトシから視線を僕に移すと、
そんな一言を漏らしてきた
僕を知ってるって……………ま、まさか!!!!
25 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:14:18.51 ID:34rgpo5J0(111)
「まさか、あのゼニガメなのか!!!」
僕も目をまん丸にして、カメックスに聞き返した
「おお!! やっぱり、ヒトカゲか!! 久しぶりだな!!」
僕のほうに駆け寄ってくるカメックス
僕は進化前のゼニガメしか知らないのに、
カメールを通り越してカメックスの姿に少し戸惑いを覚えた
リザードに進化した僕を見た時のゼニガメもこんな気持ちだったんだろうか?
「な、なんでこんなところにいるんだよ?」
「いや、これからポケモンリーグに挑戦するからさ
チャンピオンロードに行く途中なんだよ!!」
「おお、お前たちもリーグに挑戦するのか!!
俺たちもさ!!」
満面の笑みを浮かべて返すカメックス
もしかしたら会えるかなあ、なんて考えてたけど、
まさか、こんなに早く会えるなんて思ってもいなかった!!
27 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:14:51.38 ID:34rgpo5J0(111)
「それにしても無事に進化できたんだね!!」
ゼニガメの進化は僕にとっても嬉しいものだった
旅の間中、ゼニガメのことはいつも気にかかっていた
ハナダで再戦したとき、負けてあげたほうが良かったかもしれないと
ずっと思っていたけど、どうやら杞憂だったようだ
「ああ、前にも言っただろ
歩みは遅くても一歩一歩前進していくって!!」
歩みが遅いなんて言っているものの、
今のゼニガメは僕と比較しても遜色ないほどのレベルだ
その苦労の一端は、同じレベルからスタートした僕には手に取るように理解できた
「ところで、こんなところで何をしていたの?」
「ああ、実はな……」
説明をしようとした矢先、カメックスの背後から声が聞こえてきた
「ジョージ!! 魚は捕れたか?」
声の主はシゲルだった!!
30 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:15:21.37 ID:34rgpo5J0(111)
「げっ!! なんでサトシがこんなところにいるんだ?」
相変わらずの第一声だ
シルフ・カンパニーでは、単身でサトシを助けに来たのに、
どうして普段はこうなんだろう?
しかし、シゲルが来たことでカメックスが何をしていたか理解できた
昼食の魚を取っていたのか
「シゲル、まだチャンピオンロードに到着していなかったのか?」
「何言ってんだ!?
そんなに早く行けるわけないっての!!」
考えてみたら、僕らは空を飛んでパーッとトキワシティまで来たけど、
シゲルは歩いてきたんだろうな
僕らが追いついたのも納得だ!!
32 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:16:33.37 ID:34rgpo5J0(111)
「サトシ、お前もリーグに挑戦するのか?」
「うむ、そのために旅をして来たのだからな!!」
嘘つけ!!
メタモンを探すための旅だろうが!!
「ふーん……ってことは、バッジは全部そろったってわけか
結構やるもんだな」
「そういうお前もすべてのバッジを集められたようだな」
「ふっ、楽勝だぜ!!」
自信家なところは相変わらずか
……ん、待てよ
トキワジムは兎も角、グレンジムでどうやってバッジを入手したんだ?
ま、まさか、サトシ同様盗んできたんじゃ!!
34 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:17:33.70 ID:34rgpo5J0(111)
僕はこっそりとカメックスに尋ねた
「ああ、グレンジムか
確かにジムは開いていなかったが、
シゲルが島の再興のための寄付金を出すからジム戦をしてくれと言ったら、
ジムリーダーは快く闘ってくれたぜ!!
何しろシルフ・カンパニーから報奨金が出たおかげで、
金には不自由していなかったからな!!」
なっ!!!
そ、そんな、裏技チックなことでクリアできるとは!!!
金を注ぎ込んだことは両者同じなのに、
片や島の復興に一役買い、片や島からバッジを持ち逃げの犯罪者
お前たちはどうやってバッジを手に入れたんだと聞いてくるカメックスに、
僕は何も言えなかった……
37 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:18:43.69 ID:34rgpo5J0(111)
「丁度、対戦相手を探してたんだが……お前じゃな………」
「僕では不足とでも言うのかね?」
「そういう意味じゃねーよ
どうせお前もポケモンリーグに行くんだ
こんなところで対戦するまでもないだろ!!」
「まるで、リーグで僕らが戦うと言っているような口ぶりだな」
「まるでも何も、そう言っているんだがな
俺は四天王を倒して、ポケモンリーグのチャンピオンになる!!
そこでお前を待ってるぜ!!」
そういうや、シゲルは来た道を戻って行った
ポケモンリーグに辿りつけるのは、それこそ超一流のトレーナーだけなのに、
サトシがリーグにつくことはシゲルの中では決定済みか
シゲルもサトシの実力は疑っていないんだな
「そういうことだ
まあ、シゲルがポケモンマスターになれるかは分からないが、
もし戦うことになったら、もう一度本気で対戦しようぜ!!」
そう言って、カメックスもシゲルの後を追って、僕らの前を去っていく
僕も一言「ああ」と返し、その後ろ姿を見送った
39 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:19:40.74 ID:34rgpo5J0(111)
昼食を取り終え、再びチャンピオンロードを目指しにかかる
シゲルたちは先に行ったはずなのだが、再び会うことはなかった
サトシに負けじと、さっさと行ったのだろう
夕刻ごろ、ようやくポケモンリーグの正面ゲートに辿り着いた
なかなか立派な門構えだ
これからリーグに挑戦するのだと、否応なしに思い知らされる
ゲートを潜って中に入ると、大広間が見て取れる
奥に一つだけ出口があり、警備員が脇で構えていた
サトシが出口に向かって進もうとすると、警備員がサトシを呼び止めてきた
「ここはグレーバッジを持っているもの以外は通れないぞ!!」
サトシはグレーバッジを警備員に見せつける
「それは確かにグレーバッジ!! よろしい、通りなさい!!」
警備員は僕らを通してくれた
41 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:20:22.43 ID:34rgpo5J0(111)
23番道路に出ると、門をくぐる度に警備員に止められ、バッジの確認をさせられる
面倒臭いがこれも規定なので仕方がない
それにしても、わざわざバッジを確認する為に
バッジの数だけ警備員を配置する意味が分からない
もちろんバッジの確認は必要だけど、そんなの一人ないし二人で充分だろ
高々、バッジの数を数えて通せばいいだけの話なんだし
そもそも考えてみたら、ポケモンリーグに辿り着けるトレーナーは年間十数名しかいないのだ
しかも、アムロの話ではここ2年ばかりはトレーナーの氷河期とか言われていて、
全くトレーナーが来なかったとか……
ポケモンリーグの職員はみな高給取りだ
この警備員たち、日がな一日、門の前に立っているだけで給料もらえるなんて
人生舐め過ぎではないだろうか……
これは早急にリーグの改革が必要だな
42 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:20:43.08 ID:34rgpo5J0(111)
チャンピオンロードに入った僕たち
入るやさっそく野生のポケモンの洗礼を受けた
イワークやガラガラと言ったレベルの高いポケモンがわんさか出てきて、それこそ休む暇もない
レベル上げには格好の場所と言えよう!!
僕らの進む先には、ところどころにトレーナーがいて、
その人たちとも戦闘を繰り返していく
トキワジムで立ち往生していたトレーナーがこぞってリーグに挑戦しているらしいし、
ここまで来れるということは、かなりレベルの高いトレーナーだ
そのこともレベル上げが目的の僕らには好都合だった!!
是非とも、カメックスより高いレベルに成りたいものだ!!
45 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:21:51.53 ID:34rgpo5J0(111)
僕らがチャンピオンロードに入って一日が過ぎた
初日の夜にDVDがないことに気がついたサトシは、僕に地球投げを食らわせると、
マサラタウンまでわざわざDVDを取りに戻った!!
僕が夜中にこっそりしたことはすべて無駄になった
しかも、サトシは妙なところで悪知恵が働き、荷物を持たずに旅をする方法を思いついた
サイコが木の実をボールの中に持ち込むことにヒントを得て、
メンバーに荷物を持たせて、ボールの中に入るように命じたのだ!!
そのおかげでみんなは大量の食糧とバッテリーを持って、窮屈なボール生活を強いられた
いつもはボールの中を羨ましく思っていたけど、
この時ばかりはボールに居なくてよかったと心から思う
せめてもの救いは、旅の終盤になってサトシが思いついたことか……
まあ一番の勝ち組は、歩いて旅する必要なく、窮屈なボールの中にいる必要もなく、
毎日、電子空間で趣味に没頭できるアーガマなんだけどね……
48 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:22:49.55 ID:34rgpo5J0(111)
よく人間が洞窟なんかに閉じ込められると、数日立たずに発狂するなんて話を聞くけど、
サトシを見ていると、そんな話はホラなんではないかと思えてくる
洞窟に入って2週間
サトシは一度も洞窟から出ることなく、レベル上げに勤しみ、
深夜になれば、DVDを見て、いびきをかく生活を続けている
カーテンを締め、毎日暗い部屋の中でPCに括り付いていたNEET経験が、
この状況を物ともしない体にしてくれたのだろう……
人生、何が幸いするか分からないものだ!!
本来なら食料などの関係上、1週間程度で洞窟を出なければならなくなるのだが、
サトシ考案の裏ワザで大量の食糧やお茶がコアやブルーのボールの中に保存されているため、
全く洞窟を出る必要が無くなった
しかし食料はともかく、衣服を持ってこなかったのは致命傷だった!!
1週間に一度は出られるだろうという僕の甘い考えのせいで、
今ではサトシゾーンは禁断のマックス状態に突入している
どうやら、ここが僕らの死場所のようだ……
49 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:23:36.19 ID:34rgpo5J0(111)
洞窟生活3週間目
僕らは生き残っていた
と言うか、初めはサトシゾーンに殺されかけたが、最近は香ばしくすら思えてくる
時に生き物は、生命を守るために外界に順応した働きを見せることがあるそうだ
いよいよ持って、僕の鼻は死んだようだ!!
52 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:24:24.31 ID:34rgpo5J0(111)
洞窟生活4週間目
あれだけあった食料もさすがに無くなってきた
僕らのレベルも全員が10以上も上がり、そろそろこの薄暗い洞窟ともお別れだろう
この洞窟は天然の洞窟ではなく、人の手が加えられている
簡単に出られないように複雑に出来ている迷路
起伏の激しい段差
特定の場所に岩を置かないと、先に進めないトラップ
ホント、製作者の底意地の悪さを感じさせる!!
そのため、あれだけいたトレーナーの中には出口まで行ける者が少なく、
途中でドロップアウトする者が多数現れた!!
中には、何としても出口まで行くんだと、ガッツを見せる者もいるのだが……
55 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:24:57.27 ID:34rgpo5J0(111)
「ふむ、トレーナーか!! 僕と勝負したまえ!!」
「ギャアァ――――――――――――――ッ!!!!!
マスクメタン!!!!!」
サトシを見るや、全速力で目の前から逃げていくトレーナー
一か月も洞窟内でポケモンやトレーナーを狩り続け、
またひと月近くもシャワーを浴びず、香ばしい香りを放ち続けるサトシは、
いつしか「マスクメタン」と言うあだ名を付けられ、
最近ではトレーナーから忌避の対象として見られている
出口を出るまで諦めなかったトレーナーも、
サトシを見ただけで震えあがって逃げ出す始末
「ふむ……また、トレーナーが一人逃げ出したか……
まあ仕方がないな
ここに来て、僕らは少々強くなりすぎた……」
連中が逃げているのは、決して僕らが強いからではない!!
お前が怖いからだ!!!!
57 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:25:30.07 ID:34rgpo5J0(111)
僕らは、実に一か月ぶりに洞窟を出た
さんさんと降り注ぐ太陽の日差しが僕の目に降り注ぎ、思わず目を瞑ってしまう
それほど長い間、洞窟の中で生活していたんだな!!
何だかんだいって、サトシに負けず、僕らも十分にすごい!!
それにしても、チャンピオンロードの中にいるうちは感じなかったが、
こうして外に出てくると、いかにサトシが異様かが理解できる
具体的にいえば、原始人が進化せずに、突然ヤマブキやタマムシに来たような感じだ
我ながら実に的を射ていると思う
これでは、トレーナーがサトシを見て逃げ出すのも無理はない
このままセキエイに行って、果たして入れてもらえるだろうか?
だんだん不安になってきた……
59 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:25:57.42 ID:34rgpo5J0(111)
僕の不安は杞憂に終わった
さすがにサトシほど香ばしい香りを発散させる人は少ないが、
洞窟を抜けた後は、みんなボロボロになっているそうだ
チャンピオンロードの苛酷さを思い知らされる
そういえば、洞窟内で一度もシゲルを見なかったけど、無事に着いたのだろうか?
サトシはシャワーを浴び、セキエイの文字の入ったTシャツを買って着替えをする
ようやく、アウストラロピテクスからクロマニヨン人くらいには戻ることができた
今日はここに、一泊して明日、四天王に勝負を挑むそうだ
僕たちは遂にここまで来た!!!!
61 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:27:57.91 ID:34rgpo5J0(111)
久しぶりのベッドはとても心地よい眠りを与えてくれた
これ一つとっても、僕のテンションはマックスだ
最高の形で、リーグに挑むことができる!!
僕らが階段を下りて、闘技場に行く途中、僕らの前にあの男がやってきた
「よう!! チャンピオン!!!」
あのストーカーだ!!
トキワで反省したはずなのに、いったい何をしに来たのだろうか?
63 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:28:17.07 ID:34rgpo5J0(111)
「またお前か……
もう二度と僕の前には現れないんじゃなかったのか?」
「か、勘違いしないでくれ
俺はもう、あんな情けない考えは持ってないからよ!!」
「ではなぜここに居る?」
「いや……
あんたがチャンピオンになるところをこの目で見届けたくてさ
何だかんだいっても、あんたの旅に最初から付いてきたからさ
最後まで見届けたくなったんだ」
「……………」
「ほ、本当だぜ!!
別にあんたがチャンピオンになったからって、俺がどうこうすることはない
ただ……あんたの一ファンとして、ここに居させてくれ!!」
真摯な表情で懇願するストーカー
確証はないが、僕は信じてもいいのではないかと思った
「ふん、勝手にするがいい」
サトシはそう残して、闘技場のほうに向かっていった
ストーカーに目を向けると、彼はサトシに向かって小さくお辞儀をしていた……
65 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:29:15.90 ID:34rgpo5J0(111)
闘技場の入り口で説明を受ける僕たち
「この先では四天王と一人ずつ戦うことになります
勝てば次の部屋に進む扉が開き、一度でも負ければまた最初からとなります
それでは頑張ってください!!」
係員に見送られ、闘技場の中に入っていく
サトシはRX-78とやらと戦う場合の前哨戦くらいにしか思ってないかもしれないが、
僕にとっては人生を左右する一番だ
人間に例えれば、今までは必死で受験勉強をしていたようなもの
ジム戦は模擬試験
そして今から挑むのは本番!!
決して失敗するわけにはいかない!!!
66 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:29:43.95 ID:34rgpo5J0(111)
ドアの先からひんやりとした空気が流れて来たと思ったら、
部屋に入った瞬間、僕はあまりの寒さに体を抱き込んだ
床はスケートリンクのように氷が張られており、
周りに目を向ければ、これまた氷で出来たオブジェ
誰に言われるまでもなく、部屋の主が氷系を使うことが予想できる
闘技場の中央には眼鏡をかけた、赤毛の女性が立っていた
どうやらこの女性が部屋の主にして、四天王の一人らしい
サトシは相手に近づくと、声をかけることなく睨みつけた
女性とはいえ、これから戦う相手だ
舐められないように、威嚇しているのだろう
「うーむ……僕は女教師タイプは今まで興味がなかったのだが……
よくよく見れば、なかなかいいものだな!!
しかも眼鏡が似合うというのも、ポイントが高い!!」
ニヤニヤと口元を歪めるサトシ
あんた、ただ見惚れてただけか!!!
67 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:30:06.72 ID:34rgpo5J0(111)
サトシの言葉を聞いて多少引き気味な彼女だが、
気を取り直して、サトシに挨拶をしてくる
「ポ、ポケモンリーグにようこそ!!
私が四天王のカンナ
氷ポケモンを使わせたら、右に出る者はいないわ!!」
やはり、予想通り氷系のトレーナーか
となれば、僕の出番だな!!
第一戦から忙しくなりそうだ!!
68 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:30:23.02 ID:34rgpo5J0(111)
さっそく戦闘は始まった
氷系だから僕の出番かと思っていたら、カンナが出してくるポケモンは、
氷系と他の系統のハイブリッドばかり
そのため、四天王戦1番手はリンになった
最初に出てきたのはジュゴン
さすがは四天王と言われるだけあって、
今まで闘ってきたどのトレーナーよりも高いレベルを誇っていたが、
レベルの上がったリンの敵ではなかった
リンのかげぶんしんはジュゴンのれいとうビームを掠らせもしない
コアと比べても、氷系として劣っていることがよく分かる
かみなり一撃でジュゴンは戦闘不能になった
その後、パルシェン、ラプラス、ヤドランと後続をあっさりと倒してしていくリン!!
その強さは、間違いなく本物だった!!
最後にカンナはルージュラを出してきた
リンのレベルなら問題ないだろうが、サトシはリンを下げて僕に行けと命じてくる
どうやら少しの油断も見せない心構えらしい
相性とレベルの差もあって、僕のかえんほうしゃの一撃であっさりと戦闘は終わった
チャンピオンロードでサトシゾーンに耐えてきたひと月は無駄では無かったようだ!!
70 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:31:53.97 ID:34rgpo5J0(111)
「負けたわ……少しはできるみたいね、次の部屋に進むといいわ」
そういうや、カンナの後ろにある扉が開かれる
「この後も油断はしないことね
ポケモンリーグの真価はまだまだこんなものじゃないわよ!!
いいこと、絶対に勝ちなさいよ!! 何が何でも勝つのよ!!!」
檄まで飛ばして、サトシを送り出すカンナ
イメージ通り、冷静な性格をしているのかもしれないが、
悔しさを全く見せないというのは如何なものだろう
四天王の一番手だし、負けることに慣れているのだろうか?
サトシの後ろを歩いていた僕は、そんなカンナが気になり後ろを振り返ると、
カンナが一瞬、ホッと一息つく様子が見て取れた
この様子を見て、謎が解けた
カンナはサトシとさっさと離れたかったのだ!!
出会い頭に女教師がどうのとか言われ、
試合中もリンをそっちのけでカンナに目を向けるサトシが、さぞかしキモかったに違いない
この後の試合で負ければ、また一から闘わなくてわならないため、
絶対勝ちなさいなんて言ったのだろう
四天王を(別の意味で)震え上がらせるとは……さすがはサトシだ!!!
71 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:33:02.61 ID:34rgpo5J0(111)
続いてやってきた闘技場
氷で覆われていたカンナの闘技場と違い、岩と砂でできた空間だった
室温も高く、トレーナーの体力を大いに奪っていく造りだ
先ほどと同じように、中央に一人の人間が見て取れる
筋骨隆々な精悍な男だ
男はあぐらをかいて、目を瞑っている
おそらく精神統一をしているのだろう
この室温のせいか、体中から大量の汗が噴き出している
サトシが男に近づいていく
しかし男はサトシが近づいても立つ素振りを見せない
もしかしたら寝ているのでは? と疑ったが、男は座ったまま、サトシに言葉を放ってきた
「……よく来たな!! 我が永遠のライバルよ!!!」
「うむ!! 久しぶりだな、アムロくん!!!」
なにぃ――――――――――――――――――――ッ!!!!!
この男がアムロだとおぉぉぉおぉ―――――――――――ッ!!!!!!
75 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:39:13.18 ID:34rgpo5J0(111)
衝撃発言を聞いた僕はしばらくの間、固まって動けなかった!!
てか、アムロってやっぱりあのアムロだよな!?
そう言えば、チャットでしばらくしたら会いに行くみたいなことを言っていたけど、
まさか四天王の一人だったとは!!
てっきり、ポケモンリーグの職員か何かだと思ってた!!
アムロは目を開き立ち上がると、サトシの元に近づき、サトシの手を取る
堅く握手を交わす二人
両人とも久しぶりに親友と会った時のような晴れやかな表情をしている
はたから見れば、結構感動できる光景なのだが……
サトシとアムロの汗がミックスしていて、とてつもなく臭い!!!
76 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:40:13.76 ID:34rgpo5J0(111)
「お前らしくもない
ここまで来るのに結構時間が掛ったじゃないか!!」
「済まないな
こいつらを鍛え上げるのに、時間が掛ったのだ」
「なるほど……これは凄いな!!」
僕やリンを見て、アムロは軽い驚愕の声を漏らす
四天王から見ても、僕らのレベルは相当なもののようだ
「さてと……俺たちの間に前置きは必要ないな
それではバトルを始めるか!!
お前に負けたあの日以来、俺はお前を倒すことを目標に鍛錬を積み重ねてきた
悪いが負ける気はない!!」
「それでいい
アムロ君に勝てないようでは、RX-78と戦うなんて、それこそ夢のまた夢の話だからな!!」
「ふっ、言ってくれるじゃないか!!」
ボールを構えだす両者
僕らはこの男と戦ったことなんてないけど……
サトシって僕と旅する前もトレーナーだったってこと?
78 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:43:21.38 ID:34rgpo5J0(111)
向こうのボールから出てきたポケモンはイワーク
こちらはブルーを出してくるかと思ったら、サトシはアーガマを戦闘に出してきた
考えてみたら、ブルーは水系の他に氷系も持っていたな
岩系の攻撃を受けたら、下手すれば一撃で戦闘不能になる恐れもある
「おお、アーガマ!! 久しぶりだな!!」
アムロがアーガマに話しかける
そういえば、アーガマは携帯が壊れている最中、アムロのところに身を寄せていたんだっけ
すっかり忘れていた
てか、アーガマ!!
アムロが四天王の一人だったって言えよ!!!
80 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:44:54.32 ID:34rgpo5J0(111)
戦闘はイワーク有利に進んでいった
アーガマはスピードは速くない
向こうもさほど速くは無いものの、アーガマよりは幾分上だ
しかも防御力が半端でないため、アーガマの攻撃を受けつつ攻撃を繰り出してくる
アーガマは体力もあまりなく、攻撃される度にじこさいせいをしていて、
何時しか攻撃が止まるようになった
僕は交代するべきでは? と、サトシに進言したが、
サトシはアーガマに耐えろと言って、代えようとはしなかった!!
このままでは、ジリ貧になるのは目に見えているのに、
代えないのはアムロに対する意地だろうか?
僕がそんなことを考えていたら、突然サトシが大声でアーガマに命令を下してきた
「よし、アーガマ!! ソーラービームだ!!」
サトシの号令とともに、アーガマからソーラービームが放たれる
直撃を受けたイワークは一撃で地に伏した
サトシはこれを狙っていたのか!!!
82 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 21:54:25.33 ID:34rgpo5J0(111)
「……ソーラービームか
そういえばアーガマには適当な技を覚えさせると言っていたな」
「アムロ君が何を出してくるかは、それなりに予想が付いていたからな
アーガマには一撃で決められるように、
予めエネルギーを貯めておけと言っておいたのだよ!!」
なんと!! すでにサトシとアーガマの間で作戦は立てられていたのか!!
サトシの余裕はこのせいだったのか
続いて出してきたポケモンはエビワラー
ノーマルのアーガマでは相性的に不利な相手だ
しかしサトシは何を考えたのか、アーガマに連戦を命じてきた
「こちらばかり有利な相性のポケモンを出すのは卑怯だからな
アムロ君とは正々堂々と戦いたいのだよ!!」
旅をしていて、初めてスポーツマンシップに則ったような事を言うサトシ
おまえ、アムロだけ贔屓し過ぎだろ!!
他のトレーナーには、尽く相性のいいメンバーを当ててきたくせに!!!
89 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:06:25.10 ID:34rgpo5J0(111)
相性的には悪いが、アーガマは実に善戦していた
サトシは弱点である格闘系のパンチ以外は、当たってもいいような采配を繰り返す
他のパンチをいくら貰おうと、戦闘不能にならない限りじこさいせいで全快し、
またアーガマも格闘系が弱いサイコキネシスを持っている
この技はカウンターで返されることもないため、思う存分使うことができる
向こうは接近戦しかできなく、こちらは遠距離からの攻撃が可能
たまに距離を詰められてパンチを貰うも、すぐに距離を放し、サイコキネシスを繰り返す
レベルの差もあって、アーガマは不利なタイプのエビワラーを倒すことができた!!!
その後に出てきたサワムラー、カイリキーもエビワラーと同じく接近戦しかできなく、
サトシの采配もあってアーガマは、見事4人抜きを達成した!!
なんか出来過ぎだな……
91 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:07:16.54 ID:34rgpo5J0(111)
「ふう………またお前に遣られたな」
「いや、さすがはアムロ君だ
私も戦闘中、全く油断できなかった
状況一つ変われば、いつこちらが倒されてもおかしくはなかった」
「ふっ、世辞はいい
結果的に見れば、俺は4タテをされた訳だからな
まだまだ修行が足りないぜ!!」
そういうや、アムロはその場に座り込み、大きく溜息を吐いた
しかし、その顔は悔しいというより、納得がいったというような表情だ
アムロもサトシには敵わないと最初から分かっていたのだろうか?
なんか昔、戦ったことがあるみたいだし……
そんな僕らの態度に気がついたアムロは、僕らに説明をしてくれた
「お前たちが疑問に思っている通り、俺たちは昔戦ったことがある」
やっぱり!!
しかし、サトシは僕が最初のポケモンのはずだ
いったいどういう訳だ?
93 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:08:15.26 ID:34rgpo5J0(111)
「俺は3年前、まだ四天王の地位にはなく、カントー中を旅して回っていた
すでにトレーナーとしてほぼ完成していた俺の前に敵は無かった
俺はジム戦をするべく、ヤマブキを目指しタマムシを歩いていた時、
この男と出会ったのだ!!」
タマムシ? マサラタウンじゃなくて?
「うむ、ちょうど用事があってな!!
オーキド博士がタマムシに行くというので、付いていったのだ」
サトシが僕の疑問に答える
僕はその用事の内容を聞いてみた
「タマムシにカントー初のアニメ○トの支店が出来たのだ
当時、僕はPCを持っていなかったからな
これは行くしかないではないか!!」
アホか、この男!!!
そう言えば、僕らと来る以前に、
サトシはタマムシに来ていたと言うようなことをブログに書いていたけど、
それはこのことか!!
道理でエリカが知らないはずだ!!
94 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:08:59.98 ID:34rgpo5J0(111)
アムロは話を続けた
どうやら、ここからが話の本筋らしい
「俺たちは偶然出会い、ホンの些細なことから口論に発展し、
遂にはポケモンバトルで決着をつけることになってしまった」
ポケモンバトルって言っても、サトシは当時ポケモンを持っていないはずだけど……
オーキド博士も同行していたっていうし、博士のポケモンを借りたのだろうか?
あっ、博士のポケモンは僕たち3匹だけのはずだ!!
じゃあ一体どこからポケモンを……
「当時、俺のパーティーにイワークは居なく、
エビワラー、サワムラー、ゴーリキーの3匹が俺のパートナーだった
俺はまずエビワラーを戦闘に出した
そして、こいつもポケモンを出してくるのを待っていたら、この男は言ってきたのだ……
『僕が直に相手をしてやろう!!』と……」
ちょwwwwwそれって、ポケモンバトルじゃないじゃん!!!!
95 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:09:47.06 ID:34rgpo5J0(111)
「俺は舐められたものだと憤慨し、大人げなくもエビワラーをけし掛けた
しかし、こいつは……
『甘いわ!!!! 雑魚がぁ――――――――――――っ!!!!!!』
顎にクリーンヒットを叩き込み、俺のエビワラーを一撃で倒してしまったのだ!!」
エェ━━━━━━━━━━( ゚Å゚;)━━━━━━━━━━!!?
んな、馬鹿なあぁ!!!!!
97 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:10:12.63 ID:34rgpo5J0(111)
「圧倒された俺はサワムラーとゴーリキーを出すも、こいつには敵わなかった
その時、俺は初めて自分が井の中の蛙であることを思い知った」
井の中の蛙って……それおかしいだろ、相手はサトシだぞ!!!
ポケモンバトルじゃないじゃん!!!
98 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:10:45.15 ID:34rgpo5J0(111)
「負けた俺は次は自分がやられる番だと恐怖した
しかし、こいつは俺に掛っては来なかった
『お前は見どころがある
鍛えればさらに強くなる!!』
自分の未熟さを知った俺に、こいつは言ってきたのだ
『よき精神はよき肉体に宿る
己を鍛え上げれば、ポケモンも強くなる
精進しろ』
と……
俺はこの言葉にこいつの中の男を見た
今でも、この言葉が俺のトレーナーとしての原点だ」
よき肉体って……メタボンが言うセリフか!!
感動のポイントが分らん!!!
100 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:11:23.00 ID:34rgpo5J0(111)
なるほど……話は大体は分かった
そしてサトシと付き合いを深めていくうちに、
サトシウイルスによって、今のアムロが形成された訳か……
第一の被害者は、会長でもアーガマでもなく、この男だったのか!!
ホント、サトシウイルスの効果はガン細胞並みに強力だ!!
しかし、妙だな……
それならメタモンを探しに行くのは、アムロがすればいいだけの話ではないか
ヤマブキジムに挑むくらいだ
レベル的にも何の問題もないだろうし……
僕はその疑問を素直にぶつけると、サトシは説明を返してくれた
102 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:12:04.52 ID:34rgpo5J0(111)
「そもそもメタモンプロジェクト、通称メタプロの発案は1年前のことなのだ
その時には、アムロ君はすでに四天王の一角としてリーグを離れるわけにはいかず、
例え時間が取れたとしても、立場上、メタモンのゲットになど行けるはずもない!!」
なるほど!!
確かに地面や岩、格闘を主体とした戦闘をするアムロが、
ふにゃふにゃのメタモンをわざわざゲットに行くなんて体面が悪すぎる
「ハナダの洞窟になら、俺もRX-78を倒しに行くという名目で行くことはできるが、
相手は最強のポケモンにして、俺が苦手とするエスパー系
万一にも出会ってしまったら、俺ではどう足掻いても勝つ見込みは薄い!!」
こいつらもいろいろと考えている訳か
していることはアホだけど……
103 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:12:52.02 ID:34rgpo5J0(111)
「それではアムロ君、私はそろそろ次のステージに行こうと思う」
「……そうか
お前に勝てなかったのは残念だが、夢を叶える為に俺の力が役立てたなら幸いだ
お前を倒すのはメタモンをゲットしてからだな!!」
「うむ!!
それまで、再び精進を積みたまえ!!」
サトシはそう言って、次のドアに進んでいった
あのー……水を差すようで悪いんだけど、
メタモンゲットしたら、僕はサトシ軍団から脱退するつもりなんだけど……
107 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:15:41.26 ID:34rgpo5J0(111)
続いてやってきたバトルフィールドは、一面紫色で統一された部屋だった
石碑のような石で柱が立てられており、シオンのポケモンタワーを彷彿とさせる
お決まりの如く、中央には四天王の一人と思しき人が立っていた
杖をついた背の低い老婆だ
あんな老人が本当に四天王なのだろうか?
「ほほほ、よくここまで来たね
あたしは四天王の一人、キクコだよ」
「あんたが次の相手か……」
「聞いた話じゃ、あんた、オーキドのジジイに可愛がられてんだって?
あのジジイ、昔は強くていい男だった、今じゃ見る影もないがね」
「うむ、それには同意せざるを得ない!!」
同意するなよ!!!
109 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:16:23.13 ID:34rgpo5J0(111)
「お前や孫にポケモン図鑑を託したんだって?」
「ポケモン図鑑? 何のことだ?」
「なんだい? あんたもあの孫同様、ポケモン図鑑を埋めてるんじゃないのかい?」
「なにを言っているのか分らんな」
「ほう……
じゃあ、あのジジイ、自分の孫にだけ図鑑を託したってわけか
みみっちいジジイだね」
「何の事かは知らんが、みみっちいということには同意せざるを得ない!!」
だから同意するなって!!
でも図鑑ってのは、本当に何の事だ?
110 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:17:04.09 ID:34rgpo5J0(111)
「ポケモンは戦わせてなんぼさ
それをあのジジイ、これからは科学の時代とか抜かして、すっかり腑抜けに成りやがった
全く、ポケモンのなんたるかも忘れるとね!!」
「うむ
それについても同意せざるを得ない!!」
あんた、博士に何か恨みでもあるのか?
113 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:18:38.87 ID:34rgpo5J0(111)
「キクコ……か
どこかで聞いたことがあると思ったら、今思い出した」
「ほう!! あたしのことを知っているのかい?」
老人とはいえ、さすがは四天王の一角
あのサトシにすら、名を知られているとは!!
これは油断できないぞ!!
「ガキの頃に博士の家に遊びに行ったとき、
段ボールの中から出てきた大量のラヴレターに書いてあった名前が確かキク(ry……」
「ああぁぁぁあああぁぁ―――――――――――――――――――っ!!!!!
それ以上、言うんじゃないよ!!!!!!」
「ふっ、やはりあの手紙の主か」
ええっ!! 知ってるってそういう事かよ!!
114 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:19:31.14 ID:34rgpo5J0(111)
「内容は今でもしっかり覚えているぞ
なかなか純な内容の手紙じゃないか!!」
「う、うるさい!!
昔は今と違って、貞操を守ることが美しいとされていた時代なんだよ!!!」
「それにしても、ずいぶんと博士にご執心のようではないか
口ではキツイことを言っても、実は今でも博士に気があるのではないのか?」
「ば、馬鹿話も大概にしな!!
あ、あたしがいつ、あのジジイに気のある素振りを見せたんだい?
さっきから言ってるだろ、すっかり腑抜けたクソジジイだって!!
まあ、確かに若いころのあいつは顔も良かったし、
トレーナーとしてもいかんなく才能を発揮するような奴だった
頭もよければ、人望も金もある
あいつとバトルするときは興奮もしたし、
なかなか恰好のいいやつだなんて思わないでもなかったが、
今はあんなボンクラになっちまって……
ま、まあ、今でもそれなりって言えばそれなりの奴には違いないが、
それは同年代の奴らがあいつよりさらに出来が悪いからであって、
相対的な観点から見なければ、やっぱりあのジジイはもう終わっているって言うか……
まあ、しかしだな、確かにいいところもあることはあることはあって、
ゲンガーもあいつが居なかったら、進化させられなかったし、だからといって…………」
………これは噂の新ジャンル「ツンデレ老婆」か?
115 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:20:20.95 ID:34rgpo5J0(111)
まさか、初めて出会った女性ツンデレがこれとは……
僕のテンションは大いに急降下だ
「そんなことより、そろそろバトルを開始したいのだが……」
延々と墓穴を掘りまくるキクコに、サトシはストップをかけた
ようやく自分のしていたことに気がついたのか、
キクコは顔を真っ赤にして、自分の醜態を恥じていた
ごめん!!
老人を馬鹿にするわけではないけど、こういう態度はやっぱり若い人にしてほしい
「ま、まあ、あのジジイのことなんてどうでもいい
とにかくバトルを始めるよ!!」
都合の悪いことは早く忘れたいと言わんばかりに、
キクコがボールを放り投げてくる
第3ラウンドの始まりだ!!
117 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:21:04.51 ID:34rgpo5J0(111)
キクコが最初に出してきた相手はゴースト
本来なら、ゴーストの弱点技であるシャドーボールを持っているアーガマがいいのだが、
前の戦いの疲れも残っているため、サトシはアーガマを出すことはなかった
代わりとして、僕が戦闘に出ることになった
相性のいい技は持っていないが、大きなレベル差があるため、
苦戦することもないだろうという判断だ
しかし、僕はゴーストとの戦闘経験がなく、
初めはゴーストの消えながら接近してくる移動方法に、大いに戸惑った
スピードこそ無いものの、かえんほうしゃを放ったと思ったら消えており、
次の瞬間、バックを取られ、間合いを詰められている
初めはイニシアチブを取られてばかりだった
しかし、その状況を打破する方法をサトシが教えてくれた!!
僕はサトシの命令どおりに、フィールドの壁際まで飛んでいく
そして、壁に背を向けると、前面に向ってだいもんじを放った!!
僕のだいもんじは何もない空中を焼いただけかとおもったら、
ゴーストがその姿を現し、地面に落ちていく
なるほど!! 壁に背中を預ければ、ゴーストは前から来るしかない
サトシのセンスには舌を巻くな
戦闘センスだけだけど……
119 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:21:41.48 ID:34rgpo5J0(111)
その後、ゴルバット、アーボックをキクコは出してきた
ゴーストと違い、この二匹とは戦ったことがある
その時は、こんな高レベルでは無かったが、僕のほうがレベルが高い状況は一緒だ
多少、手こずりはしたものの、なんとか二匹を倒すことができた
最後にキクコが出してきたのはゲンガー
僕はこのまま行くつもりだったのだが、サトシは交代を命じてきた
次のことを考えての決断らしい
サトシはブルーに行くのを命じる
ブルーは最初からサトシの言うとおりに壁際に陣取ると、
ゲンガーを迎え撃つ
ゲンガーは何とか催眠術をかけようと躍起になっているが、
ブルーは特防が高く、なかなか決まらない
のしかかりは効かないため、みずのはどうを中心に戦闘を組立て、
チャンスと見るや、ハイドロポンプで一気に戦闘を推し進めた
レベル差が無い為、一撃では決まらないが、数回の技を当てることで
ゲンガーを打ち破った
キクコ戦も僕らの勝利だ!!
123 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:22:32.16 ID:34rgpo5J0(111)
「……なるほど、大したもんだよ
あのジジイが目を掛けてやるだけのことはあるね」
「ふっ、僕には負けられない理由がある
叶えたい夢がある
こんなところで立ち止まっている暇はない!!」
「……そんなところも、あいつにそっくりだよ
もうあたしに言うことはない、次の部屋に進みな!!」
キクコの言葉と共に、次のステージに進む扉が開かれた
それにしても、博士に似てるって……
キクコはきっと、サトシの目的を青春臭い何かと勘違いしているんだろうな
知らないことが幸せなこともあるもんだ
125 : ◆mG6IQzdmSI :2007/07/15(日) 22:23:05.22 ID:34rgpo5J0(111)
いよいよ次が最後だ
先ほどまでは扉を出てすぐの場所に次のフィールドがあったのだが、
今度はそれが見当たらない
どこぞに繋がる通路があるだけだった
僕らは一本道の通路をひたすら歩いて行った
これが最後だと思うと、否応なしにテンションも高ぶってくる
心なしか、僕の体がさっきから震えて止まらない
これは武者震いなのか、それとも緊張の表れか
なんにしても、次が終わればこの震えも止まることだろう!!
僕らはようやく次のフィールドの入り口に辿り着いた
僕らが扉の前に来ると、大仰な扉は大きな音を立てて開きだす
実に心憎い演出だ!!
さあ、僕らの締めくくりだ!!
続く
リンクはりたいときはttpという形式で頼むお
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